3日目 ポートビラからタンナ島へ。そしてヤスール火山の見学

Admin/ 12月 29, 2017/ 2017年年末バヌアツ

気持ちの良い朝のホテルのガーデンの様子
気持ちの良い朝のホテルのガーデンの様子

今朝も雨季とは思えない良い天気で夜が明けました。気持ちのいい気候の中、お散歩された方も多かったことと思います。

朝食は、素晴らしい朝食ブッフェをホテルで皆様にお召し上がりいただきました。ちょうど今時期(年末)は、パイナップルがとても美味しく芯まで食べれるとガイドのIさんから伺っていたので、朝食に出たパイナップルを食べてみましたが、はたして今まで食べた事ないくらいに甘く美味しく頂くことができました。
ひとつとても残念だったのが、ここのホテルには3泊するのですが、後の2泊は早朝発で朝食をお楽しみいただけないため、今回がポートビラにおける唯一の立派な朝食ブッフェとなったことでした。

朝食ビュッフェの様子
朝食ビュッフェの様子
レストランの客席の様子
レストランの客席の様子

朝食後、ご希望の方=全員をローカル・マーケットにご案内させていただきました。ホテルでタクシーを依頼して10分ほどでローカル・マーケットに到着。

30分ほど散策していただきましたが、目に飛び込んでくる色合いがビビットで「インスタ映え」する品物が多く並んでいました。さすがシーズンと聞いていた通り、パイナップルが至る所で売られていました。

それ以外にも野菜や芋、花などが売られていましたが、どれも価格が高く驚きました。パイナップルは小さいものでは50VT(約60円)でしたが普通の大きさだと100〜200VT(約120~240円)、大きいものだと600VT(約700円)するものまで売られていました。キャベツは200〜400VT(約240~470円)で日本と同じかそれより高額でした。トマトも一個100VT(約120円)と高額でした。また、隣にはスーパーがあったので合わせて見学したのですが、ビールも200〜250VT(約240~300円)くらい、スピリッツ系のお酒も一本1000VT(約1200円)していました。昨晩のホテルでの夕食の飲み物代が高いのも頷ける金額でした。とにかく物価が高いのに私を含め、皆驚きで、こんなに物価が高いのだから、庶民の月給はいくらなんだろう、という話になりました。
後で現地ガイドに確認したのですが、庶民は4〜5万くらいしか月に稼げないようで、それでも物々交換などで生活はしていける、とのことでした。おそらく貨幣経済そのものが先進国ほどではなく、温暖な気候も相まって通貨がなくても暮らしていけるのが、物価が高止まりしている一つの原因に思えました。

国内線ターミナル外観
国内線ターミナル外観
出発ロビー 兼 搭乗ゲート
出発ロビー 兼 搭乗ゲート

さて市場の見学を終えて、小一時間ほどでホテルにもどり、空港に向けて出発。今日のメインの目的地はバヌアツの南の島タンナ島でした。今日と明日の夕方で世界で一番火口に近づくことができることで有名なヤスール火山の見学をするのです。
10分ほどで空港に到着。昨日到着した国際線ターミナルの左側にある国内線ターミナルへと向かいました。

国内線ターミナルはとても簡素な作りで、チェックインカウンターのある出発ロビーが搭乗ゲートも兼ねていてセキュリティチェックも全く無く出発口を出るとそのまま滑走路上へ出ます。歩いて飛行機に向かってそのまま搭乗なのです。私たちもグループチェックインをして、地元バヌアツ航空のNF-240便にてタンナ島へ向けて出発!するはずでした。

出発は12:00の予定でしたが、待てど暮らせど搭乗は始まりません。国内線でも出発の2時間前にチェックインを求められるものだから、ゆうに2時間は空港でお待ちいただきました。十分時間があったので、私は携帯電話の売店で現地のSIMを購入。買ったときにはそんなにすぐにそのSIMを有効活用することになろうとは夢にも思いませんでした。(現地の携帯SIMに関しての情報はこちら)

出発時刻を過ぎ、しばらくするとバヌアツ航空のマネージャーに呼び止められ、チェックインカウンターの後ろのオフィスへ通されました。そして、マネージャーは真剣な顔をして私にこう切り出しました。

「利用予定の機材が故障で利用することができないため代替機材を用意するが、機材が小さいため一度に全員をタンナ島に運ぶことができないため、2便に分けてピストン輸送する。ついては15時ごろに出発する2便目に乗ってほしい」

トラブルが発生していることは感づいていたので、私は焦ることもなく、

「とりあえず現地手配会社と連絡を取ってから、どう協力できるか回答する」

と返事をして、一旦オフィスを出ました。そして先ほど買ったSIMを早速活用して、現地手配会社のスタッフに連絡を取りました。手配会社には16時過ぎにタンナ島についてヤスール火山の見学に出発できるか、確認をとってもらう一方、航空会社には、夕方にヤスール火山の見学が予定されているので、できれば1便目に乗せてほしい旨、希望を伝えました。

しばらくすると、館内放送が流れトラブルの内容が英語でロビーにいるお客様全員に伝えられました。そして、率先して2便目に回ってくれるお客様を募り始めました。しかし、ほとんどのお客様は1便目に乗りたいがために協力を名乗り出ませんでした。

出発口に殺到するお客様
出発口に殺到するお客様
バヌアツ航空NF-240便
バヌアツ航空NF-240便

航空会社は、協力するお客様が必要数現れない場合、フライトそのものをキャンセルすると脅してきましたが、なんとしても1便目に搭乗したかったためこちらも譲らず、しばらく硬直状態が続きました。しかししばらくすると、スタッフが姿を消し、お客様は放置状態へ。

しばらくして現れたスタッフに再度状況を確認すると、機材の修理ができたので、もともとの機材でタンナ島に向かうことになった、と言われました。そして、ほどなくして搭乗が開始。結局、2時間遅れで私たちの便はタンナ島へとむけて飛び立ちました。

タンナ島ホワイトグラス空港
タンナ島ホワイトグラス空港
空港のバゲージクレーム
空港のバゲージクレーム

タンナ島到着後、我々は急いで荷物を受け取って、すぐに荷物をもったまま4WDに乗り込み、そのままヤスール火山へと向かいました。

ヤスール火山へ向かう途中、非常に長めの良い場所があったので、写真ストップ。その後は、いちろヤスール火山のビジターセンターへと向かいました。

美しい海とヤスール火山
美しい海とヤスール火山(右)

ヤスール火山のビジターセンター到着後、入山の儀式に間に合ったので、現地ガイドと合流後に儀式に参加。酋長への挨拶と歓迎の踊りを見学してから、一路悪路を火山へ向けて走り出しました。

ビジターセンターから15分ほど悪路を進むと、ヤスール火山の駐車場へと到着。ここで車を降りて、火山を登り始めます。昇り口にはギネスにも認定されている「世界一危険なところにあるポスト」もありましたね。

15分くらいのぼると火口のふちに到着。そこから溶岩湖は見えませんが、目の前の大きな火口からはモクモクと噴煙が絶え間なく上がっています。噴煙の色には白・茶・青の3種類があり、白は水蒸気の噴煙、茶は火山灰を含む噴煙、そして青は硫黄などの火山性ガスを含む噴煙とのことでした。

火口のふちで10分ほど見学してもらった後、この日は左手へと案内されました。噴火の向き次第で左手か右手のどちらかに案内されるようです。そしてまた10分ほど上がったところのポイント7で再度ストップ。ここからは、火山が火を噴く様子が見ることができましたが、溶岩湖までは見えませんでした。それでも徐々に日が暮れてきて、次第に赤い炎がくっきりと見えてくるのが幻想的でした。

日没後、ガイドの許可が出て皆はさらに奥のポイント8まで進むことができました。ここからは溶岩湖がくっきり見え、とても美しい火山の姿を目にすることができました。

地球の息吹を感じる火山の噴火
地球の息吹を感じる火山の噴火
いくつかある火口が交互に火を噴く
いくつかある火口が交互に火を噴く

日没後の約45分間、私たちは人間が抗うことなど到底不可能な大自然のパワーを音と光で存分に感じました。いつまでも見入ってしまいそうな美しい火山の噴火でしたが、ガイドの掛け声とともに、後ろ髪をひかれながら火口をあとにして車へと戻りました。

ビジターセンターに戻ると、ガイドがフルーツなどの軽食が用意されているというので、行ってみると、なぜか旬を迎えたとてもおいしいパイナップルとマンゴーだけ、空っぽ。どうしてそれだけ無くなっていたかはここでは書くのをやめますね。参加した皆さんはご存知ですから。私たちはキュウリだけ食べて(笑)、ビジターセンターをあとにしてホテルへと向かいました。

Share this Post